【獣医師監修】犬や猫のしこりについて|放っておいて大丈夫?見分け方と対処法とは?|茨城県つくば市の『さくま動物病院』

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2024/08/05

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【獣医師監修】犬や猫のしこりについて|放っておいて大丈夫?見分け方と対処法とは?

犬や猫に見られるしこりには良性腫瘍や悪性腫瘍、嚢胞(ほうのう)などさまざまなものがあり、見た目だけで判断することは困難です。

今回は犬や猫の体にしこりが見られたときに注意すべき点や、対処法についてご紹介します。


しこりって何?犬や猫にできるしこりの基礎知識

しこりとは皮膚の表面や皮下にできた塊のことで、一般的には腫瘤(腫瘍や嚢胞など)を指します。しこりとイボの違いについて迷う方は多いですが、イボは皮脂腺腫や皮膚乳頭腫など良性の皮膚の表面にできる腫瘍を指します。

しこりができる原因は種類によってさまざまで、肥満細胞腫やリンパ腫などの悪性腫瘍や脂肪腫などの良性腫瘍の場合もあります。


飼い主様が注意すべき!しこりのチェックポイント

愛犬や愛猫にしこりが見られたら、まずは大きさを確認しましょう。自宅で計測できる場合は記録しておいてください。しこりが大きくなる様子があればすぐに動物病院で診察を受けましょう

しこりができている場所にも注意が必要です。しこりが乳腺上にある場合は、乳腺腫瘍の可能性が高く、猫の場合はほぼ悪性です。


しこりが見つかったときの対処法

愛犬や愛猫にしこりが見られても、「大丈夫だろう」と飼い主様の自己判断で放置することは危険です。そのため、まずは獣医師に診てもらうことが大切です。

診察ではしこりの外観や触感、大きさなどを確認し、必要に応じて細胞診や病理検査を行います。

<細胞診>
しこり内の細胞を針で採取し、顕微鏡で確認する検査

<病理検査>
腫瘍の一部(もしくは全体)を切除し、専門機関でしこりの種類や悪性度を特定する検査

細胞診を行う際、麻酔は不要ですが、病理検査の場合は麻酔をする必要があります。麻酔は、犬や猫の性格や切除範囲、部位により、局所麻酔か全身麻酔を選択します。

しこりの治療方法・切除から経過観察まで

細胞診や病理検査で以下のような結果が出た場合は、しこりを切除します。

悪性と診断されたもの
明らかに挙動が悪性(どんどん大きくなっている、ぐじゅぐじゅしている、出血しているなど)のもの
存在が物理的に邪魔なもの(目の真上にあったり足の裏にあったりする場合) など

しこりの外科的切除はほとんどの場合、当院で処置可能です。また、しこりの切除方法にはさまざまなものがありますが、処置方法は診察時に獣医師が判断します。

しこり予防のためにできること

しこりの発生を未然に防ぐことは困難ですが、定期的な健康診断を受けてしこりが小さいうちに発見し対応することが大切です。しこりが大きくなってしまうと、治療や処置方法が複雑になり、犬や猫に負担が増します。

まとめ

しこりは見た目だけでは判断できないため、獣医師の診察と専門的な検査が必要です。愛犬や愛猫の体にしこりが見られたら、早めに動物病院を受診しましょう。


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