犬の皮膚にイボがある?イボができてしまったときの原因や対処法をご紹介|茨城県つくば市の『さくま動物病院』

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2024/01/31

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犬の皮膚にイボがある?イボができてしまったときの原因や対処法をご紹介

犬のイボとは、皮膚にできる腫瘍の一つです。1番多いのは皮脂腺腫で、その他に皮膚乳頭腫や皮膚組織球腫などがあり、これらは全て良性の腫瘍です。一方で悪性のものには扁平上皮癌やメラノーマ、肥満細胞腫などがあります。犬の皮膚にイボがある場合どうしたらいいのでしょうか?

今回は犬の皮膚にあるイボについて、原因や症状、治療方法などを解説していきます。

原因

イボの発生には明確な原因がわからないものが多いですが、皮膚乳頭腫はパピローマウイルスの感染によって発症することが知られています。パピローマウイルスはそこら中にありふれているウイルスで、普通なら免疫により発症が抑えられますが、加齢や免疫の低下により発症すると乳頭腫を形成します。
また、皮脂腺腫も加齢により形成されやすいイボの1つです。

症状

皮膚にモコモコとカリフラワーのような形状や、円形に盛り上がったドーム状のイボができます。ピンクから黒色をしていることが多いです。また、どんどん大きくなってくることもあれば、あまり大きさが変わらないこともあります。
良性のものでも犬自身が気にして掻いたり、物理的な刺激を伴う場所に発生すると、こすれて出血したり化膿したりします。

診断方法

イボの見た目や挙動から、診断でおおよその判断ができることもあります。また短期間で大きさに顕著な変化がなければ、良性のイボとして様子をみることが多いです。
しかし短期間でどんどん大きくなる炎症や化膿が強いなどの悪性所見がある場合は外科的切除を行い、病理検査を行うことが推奨されます。

治療方法

根本的な治癒には外科的切除が必要です。イボと皮膚の境目を糸で強くしばり血流を遮断すると、一週間ほどでポロっととれることもありますが、皮膚に少しイボが残ってしまい取り切れないこともよくあります。イボだけではなく、周りの皮膚を含めて完全切除することが安心です。
また、イボから出血したり化膿したりしている場合は、一時的に抗生剤の軟膏を塗布したり抗生剤を内服したりすることもあります。

予防法やご家庭での注意点

残念ながらイボの発生を予防する方法はありません。日頃からご家庭で愛犬とスキンシップをとりながら体をよく触り、なにかできものがある場合は早めに動物病院でみてもらいましょう。

まとめ

一見ただのイボにみえても、実は悪性腫瘍だったというケースもあります。特に皮脂腺腫と皮脂腺癌など見た目では良性と悪性の判断がつかないものもありますので、愛犬の体にイボをみつけた場合は一度動物病院で診察するようにしましょう。

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