犬や猫の胆泥症とは?健康診断で胆嚢に胆泥が見つかったときの対応を解説|茨城県つくば市の『さくま動物病院』

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2026/08/21

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犬や猫の胆泥症とは?健康診断で胆嚢に胆泥が見つかったときの対応を解説

愛犬や愛猫が健康診断を受けた際に「胆嚢に胆泥がたまっています」と言われた経験はありませんか?


聞き慣れない言葉だけに「何か悪い病気なの?」「元気そうだけれど治療したほうがよい?」と心配になる飼い主様もいらっしゃるかと思います。


胆泥とは、胆嚢という臓器の中に、泥のようになった胆汁がたまっている状態です。健康診断の超音波検査で偶然見つかる場合があり、症状がなければ経過を見ていくケースもあります。


ただし、胆嚢の状態によっては治療が必要になる場合もあるため「胆泥があるか」だけではなく、どのくらいたまっているのか、胆嚢にほかの異常がないかを確認することが大切です。


今回は、犬や猫の胆泥症について、健康診断で見つかったときの考え方や検査、治療、受診したい症状を解説します。


そもそも「胆泥」とは?

胆泥について理解するために、まずは「胆嚢」の役割から見ていきましょう。

犬や猫の胆泥症と胆嚢の位置を示したイラスト
胆嚢は肝臓の近くにある袋状の臓器です。肝臓でつくられた「胆汁」という液体を一時的にためておく役割があります。


胆汁は、食事に含まれる脂肪の消化を助けるために使われます。


胆汁の成分が変化し、泥のような物質が胆嚢の中にたまったものを「胆泥」
といいます。そして、胆泥がたまっている状態を「胆泥症」と呼ぶ場合があります。


胆泥が見つかったからといって、すぐに重い病気につながるとは限りません。症状がなく、胆嚢にも大きな変化がみられなければ、定期的に検査をしながら様子を見る場合があります。


一方で、胆泥が増えていないか、胆嚢そのものに変化が起きていないかを確認していく必要があります。


健康診断で「胆泥があります」と言われたら?

胆泥は、犬や猫に体調不良がなくても、健康診断の超音波検査で偶然見つかる場合があります。


そのため、胆泥を指摘されても「元気なのに治療が必要なの?」と疑問に思われるかもしれません。


胆泥が見つかった場合、まず確認したいのは「胆泥以外に異常がないか」です。


例えば、超音波検査では、胆泥がどのくらいたまっているのか、胆嚢の壁が厚くなっていないか、胆汁の通り道に異常がないかなどを確認します。


さらに血液検査の結果や、食欲、元気、嘔吐の有無などもあわせて確認します。


これらに大きな問題がなければ、すぐに治療を始めず、数か月後などに再検査をして変化を確認する場合があります。


一度の検査だけでは、その後に胆泥が増えるのか、同じ状態が続くのかまでは判断できません。そのため「今は治療が必要ない」と言われた場合でも、獣医師から提案された時期に再検査を受けることが大切です。


健康診断で異常が見られた際の考え方についてより詳しく知りたい方はこちら
健康診断の重要性についてより詳しく知りたい方はこちら


胆泥だけではありません|注意したい胆嚢の病気

胆嚢に起こる異常は、胆泥症だけではありません。


犬で特に注意したい病気のひとつが「胆嚢粘液嚢腫(たんのうねんえきのうしゅ)」です。

犬の胆嚢粘液嚢腫と胆嚢の位置を示したイラスト

これは、胆嚢の中にゼリー状の物質がたまり、胆汁がうまく流れにくくなる病気です。


病気が進むと胆嚢に負担がかかり、胆嚢が破れてしまう場合があります。胆嚢が破れると、中にたまっていた胆汁がお腹の中に漏れ、重い炎症を引き起こす可能性があります。


ただし、胆泥が見つかった犬がすべて胆嚢粘液嚢腫になるわけではありません。


そのため、胆泥を指摘された時点で過度に心配する必要はありませんが、定期的な検査によって胆嚢の変化を確認していくことが重要です。


胆嚢の病気で表れる症状は?

前述したように胆泥がたまっていても、犬や猫に症状が表れない場合があります。


一方、胆嚢に炎症が起きたり、胆汁がうまく流れなくなったりすると、体調に変化が表れることがあります。


次のような症状がみられた場合には注意しましょう。


・食欲が落ちている

・元気がなく、ぐったりしている
・何度も吐いている
・お腹を痛がる、触ろうとすると嫌がる
・目の白い部分や歯茎、皮膚が黄色っぽく見える


犬の嘔吐についてより詳しく知りたい方はこちら


目や皮膚などが黄色くなる状態を「黄疸(おうだん)」といいます。胆汁がうまく流れなくなった場合などに表れることがある症状です。


特に、急にぐったりする、何度も吐く、お腹を痛がるといった症状が表れた場合には、早めに動物病院を受診してください。


以前の健康診断で胆泥や胆嚢の異常を指摘されている場合には、そのことも獣医師に伝えましょう。


胆泥や胆嚢の異常はどのように調べる?

胆泥や胆嚢の状態を確認する際には、主に次のような検査を行います。


<血液検査>

肝臓や胆嚢に関連する数値などを確認します。


ただし、胆泥があっても血液検査に目立った異常が表れない場合があります。そのため、血液検査だけではなく、超音波検査などと組み合わせて判断します。


<腹部超音波検査>

お腹に超音波を当てて、体の中を画像で確認する検査です。


胆嚢の中に胆泥がどのくらいたまっているのか、胆嚢の壁や形に変化がないかなどを確認
できます。


以前にも検査を受けている場合には、過去の画像と比べることで「胆泥が増えている」「胆嚢の状態が変わっている」といった変化を確認できる場合があります。


このように、ひとつの検査結果だけで判断するのではなく、複数の検査結果と犬や猫の体調をあわせて確認することが大切です。


胆泥が見つかったら治療する?経過観察との違い

胆泥が見つかったからといって、すべての犬や猫に同じ治療を行うわけではありません。


症状がなく、胆嚢にも大きな異常がみられない場合には、定期的な血液検査や超音波検査を行いながら経過を見る場合があります。


一方、胆嚢の状態や症状によっては、薬を使った治療を検討することもあります。


さらに、胆嚢粘液嚢腫が進行している場合や胆嚢が破れている、あるいは破れる危険性が高いと判断された場合には、胆嚢を取り除く手術を検討するケースもあります。


大切なのは「胆泥があるから薬を飲む」「胆嚢粘液嚢腫だからすぐに手術する」と一律に決めるのではなく、その犬や猫の状態に合わせて治療方針を考えることです。


年齢や持病、現在の体調、検査結果なども確認しながら、経過観察を続けるのか、内科治療や手術を検討するのかを判断します。


まとめ|胆泥が見つかったら定期的に状態を確認しましょう

健康診断で「胆泥があります」と言われても、すぐに治療が必要になるとは限りません。症状がなく、胆嚢にも大きな異常がみられない場合には、定期的な検査を受けながら経過を確認するケースもあります。


一方で、胆嚢の状態が変化すると治療が必要になる場合があります。なかには胆嚢粘液嚢腫や胆嚢破裂など、早めの対応が求められる病気もあるため「元気だから大丈夫」と自己判断せず、獣医師から提案された時期に再検査を受けましょう。


特に中高齢の犬や猫では、目立った症状がない段階でも健康診断によって体の変化が見つかる場合があります。定期的に検査を受け、以前の結果と比べながら変化を確認していくことが大切です。


当院では、血液検査や腹部超音波検査などを行い、胆泥や胆嚢の状態を確認しています。経過観察を続けるのか、治療を検討するのかについても、検査結果や犬や猫の状態を踏まえて飼い主様と相談しながら方針を考えていきます。「健康診断で胆泥を指摘されたけれど、今後どうすればよいかわからない」という場合も、お気軽にご相談ください。



茨城県つくば市・牛久市・土浦市を中心に動物診療を行う

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