子犬や子猫を新しくお迎えした直後は、飼い主様にとっては嬉しい日々ですね。ただ、子犬と子猫は体の機能がまだまだ不十分であるため、お家での過ごし方にいくつかの注意点があります。
今回は、子犬と子猫のお家での過ごし方について詳しく解説していきます。
お家に迎え入れた際の注意点と過ごし方
日本の法律では生後56日(8週間)を超えないとペットショップなどでは子犬や子猫の販売ができません。そのため、子犬や子猫をお家に迎え入れる頃の年齢は生後2〜4ヶ月であることがほとんどです。また、この時期の子犬や子猫は体温調節機能がまだ不十分ですので、室温は25〜27℃とやや暖かめに維持してあげましょう。
新しい環境に戸惑い強いストレスを感じているため、まずは静かに守ることが大切です。
念願の子犬や子猫を迎え入れた嬉しさで触りたくなる気持ちは分かりますが、子犬や子猫の様子をみながら、過剰なスキンシップで疲れさせないように注意しましょう。
また、子犬や子猫は成犬や成猫に比べて寝る時間も多いため、安心して休息できるベッドなどを用意し、やわらかい毛布などを敷いてあげましょう。
初めの1〜2週間はペットショップで食べていたものと同じフードをあげることで、消化不良や下痢のリスクを抑えます。
子犬のお家での過ごし方
子犬は非常に好奇心旺盛で何でも口に入れて、噛んで確かめようとする習性がありますので誤飲にも気をつけましょう。ストレス解消のためにも、子犬用の知育玩具やぬいぐるみを準備して、子犬が自宅の環境に慣れてきたら子犬が起きている時間は、オモチャやボールを使って、一緒にたくさん遊んであげてください。
個体差はありますが、生後4~16週齢頃は「社会化期」と呼ばれ、子犬が様々なものに慣れやすい時期です。この時期に、人と暮らしていく社会で遭遇する多くの刺激(掃除機、自動車、自転車、花火の音、チャイムの音など)に慣らしておくこと、今後出会うであろう様々なタイプの人(男性、女性、子ども、高齢者)や他の犬と楽しく触れ合う機会をもつことは、子犬にとってとても大切です。
また、ワクチンについては生後6〜8週頃に1回目の混合ワクチンを済ませているペットショップがほとんどです。その後は3〜4週間隔で2回目と3回目のワクチン接種を行う必要があります。
ワクチンスケジュールはペットショップからの指示があればその指示に従ってください。
初めての健康診断は、ワクチンを打ってもらうために動物病院を受診したタイミングか避妊去勢手術前の生後5〜6ヶ月頃に受けると良いでしょう。
子猫のお家での過ごし方
子猫も子犬同様に好奇心旺盛であるため、新しい環境に慣れると家中を探索するようになります。
子猫が家中を動き回ったりソファの下などの狭い隙間に隠れたりするのは自然な行動ですので安心してください。子猫と遊ぶ際はあまりこちらから構い過ぎず、子猫のペースで自由に遊ばせるようにしましょう。
また、猫の社会化期は生後2〜8週目ごろに相当し、子犬同様この時期に他の猫とのコミュニケーション方法や人間との接し方を学びます。そのため、他の子猫としっかり遊んだり、飼い主様が積極的に声をかけておもちゃで遊んであげたり、ワクチン接種のために動物病院に連れていくことが子猫にとって良い刺激となります。
子猫のワクチン接種は生後12週目で初めての混合ワクチンを接種し、その後は1ヶ月程度の間隔を空けて、2回目、3回目のワクチン接種を受けましょう。
初めての健康診断は、避妊去勢手術前の生後5〜6ヶ月頃に受けるのがベストです。
まとめ
子犬や子猫を初めて迎え入れた日は過度に干渉せず、子犬子猫のペースで新しい環境に慣れさせることが大切です。自宅の環境に慣れ始めたら少しずつ一緒に遊び、様々な刺激に順応させるといいでしょう。
当院では、ワクチン接種はペットショップからの説明があるので、それに従ってワクチンスケジュールを完了させるように進めていきます。また、総合的な健康診断は避妊去勢手術前の生後5〜6ヶ月頃に、先天性の病気などがないかチェックするのがベストなタイミングです。