犬・猫の手作りごはんの取り入れ方|トッピングの分量と栄養バランスを解説|茨城県つくば市の『さくま動物病院』

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2026/09/28

わんちゃん,猫ちゃん,スタッフブログ

犬・猫の手作りごはんの取り入れ方|トッピングの分量と栄養バランスを解説

秋になって暑さが落ち着くと、犬や猫の食欲が戻り「食べる量が増えた」「体重が気になる」と感じる飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか。この機会に、普段の食事内容を見直したいと考える方もいるでしょう。


なかでも、手作りごはんには、食材の香りや食感を楽しめるほか、水分を補いやすいといった良さがあります。一方で、必要な栄養を手作りだけで過不足なく補うには、専門的な知識が必要です。


前回の記事では、手作りごはんを始める前に知っておきたい基本をご紹介しました。

犬や猫の手作りご飯についてより詳しく知りたい方はこちら


今回はその続編として、総合栄養食をベースに、手作りごはんをトッピングや一部置き換えとして取り入れる方法を解説します。

総合栄養食のドライフードをベースにする理由

総合栄養食とは、そのフードと水を適切に与えることで、対象となる成長段階の犬や猫の健康を維持できるよう、必要な栄養素がバランスよく調整された食事です。パッケージには「総合栄養食」とともに「成犬用」「成猫用」「全年齢用」などの表示があります。


犬や猫が必要とする栄養素の種類や量は、人とは異なります。また、犬と猫の間にも違いがあり、年齢や体格、運動量、健康状態によっても適した食事は変わります。


肉や野菜、ごはんなどを組み合わせただけでは、カルシウムやビタミン、微量元素などが不足したり、反対に特定の栄養素を摂りすぎたりする可能性があります。


そのため、特別な理由がなければ、総合栄養食であるドライフードを主食にする方法が取り入れやすいでしょう。そのうえで、1日の総カロリーを確認しながら手作りの食材を少量加えることで、栄養バランスへの影響を抑えつつ、食事の楽しみを取り入れやすくなります。

食事を考えるときに大切な4つの軸

手作りごはんを取り入れる際は、タンパク質・脂質・糖質・塩分の4つを意識しましょう。


<タンパク質>

タンパク質は、筋肉や皮膚、被毛、臓器などをつくるために使われます。肉や魚、卵などに多く含まれますが、食材によって脂質やリンなどの含有量も異なります。


不足すると筋肉量や毛づやに影響する可能性があり、必要量を大きく上回る食事も、持病によっては負担になる場合があります。特に猫は犬とは異なる栄養特性をもつため、犬用の手作りごはんをそのまま与えることは避けましょう。


<脂質>

脂質は効率のよいエネルギー源であり、皮膚や被毛の健康維持にも関わります。ただし、脂身の多い肉や油を多く使うと、少量でも摂取カロリーが増えやすくなります。


脂質の摂りすぎは体重増加につながるほか、体質や健康状態によっては消化器症状を招く可能性があるため、加える量に注意が必要です。


<糖質>

米やいも類などに含まれる糖質は、主にエネルギー源として利用されます。しかし、肉や野菜と一緒に主食へ加えると、その分だけ食事全体のカロリーも増えます。


「少量だから」と毎日追加しているうちに、必要量を超えてしまうこともあります。体重が増えている場合は、トッピングだけでなく、1日に食べているもの全体を見直しましょう。


<塩分>

ナトリウムは体に必要なミネラルのひとつですが、人用に味付けされた料理には、犬や猫にとって塩分が多いものがあります。ハムやソーセージ、かまぼこ、チーズ、スープなどを取り分けることは控えましょう。


心臓病や腎臓病などがある場合は、塩分を含む栄養管理が特に重要
です。自己判断で食材を追加せず、獣医師にご相談ください。

手作りごはんはトッピングや一部置き換えから

初めて手作りごはんを取り入れる場合は、食事をすべて置き換えるのではなく、加熱した肉や魚、野菜などを少量トッピングする方法から始めるとよいでしょう。


味付けはせず、肉や魚は骨を取り除いて中心部まで加熱します。玉ねぎや長ねぎ、にら、にんにく、ぶどう、レーズン、チョコレートなど犬や猫が中毒を起こす可能性のある食材は与えないでください。

犬や猫の食べてはいけないものについてより詳しく知りたい方はこちら


また、ゆでた食材に水やゆで汁を少量加えれば、食事と一緒に水分を摂りやすくなります。ただし、ゆで汁には塩や調味料を加えず、脂が多い場合は使用を控えてください。


新しい食材は一度に何種類も加えず、まずは1種類を少量から試します。嘔吐や下痢、かゆみなどが表れた場合は中止し、動物病院へ相談しましょう。

犬や猫のフードの切り替えで失敗しない方法についてより詳しく知りたい方はこちら


トッピングの分量は総カロリーで考える

手作りのトッピングは、おやつや人の食べ物なども含め、合計で1日に必要なカロリーの10%以内をひとつの目安にします。残りの90%以上は、犬や猫の年齢や健康状態に合った総合栄養食から摂ることを基本にしましょう。


ただし、食材は同じ重さでもカロリーが異なるため「大さじ何杯」「何g」と一律に決めることはできません。


大切なのは、トッピングを追加した分だけ主食を調整することです。たとえば、トッピングから30kcalを摂る場合は、普段のフードからもおおむね30kcal分を減らします。フードのパッケージに記載された100g当たりや1袋当たりなどのカロリー表示を確認すると、減らす量を計算しやすくなります。


ただし、成長期の犬や猫、妊娠・授乳期、シニア期、肥満傾向にある場合や持病がある場合は、一般的な目安が当てはまらないことがあります。自己判断で量を大きく変更せず、獣医師に確認しましょう。

手作りごはんを続けながら確認したい変化と相談の目安

手作りごはんを始めたあとは「よく食べているか」だけでなく、次のような変化も確認しましょう。


・体重が増えたり減ったりしていないか

・便の硬さや回数に変化がないか
・嘔吐や下痢が表れていないか
・毛づやや皮膚の状態に変化がないか
・食欲にむらが出ていないか
・トッピングだけを選んで食べていないか


体重は定期的に測定し、できれば食事内容とトッピングの種類・量も記録しておくと、見直す際に役立ちます。


動物病院では、体重だけでなく、肋骨の触れ方や腰のくびれなどから体格を評価できます。また、必要に応じて血液検査や尿検査などを行い、診察結果とあわせて健康状態を評価したうえで、年齢や持病に応じた食事内容を一緒に検討します。


まとめ

犬や猫の手作りごはんは、総合栄養食のドライフードをベースにし、トッピングや一部置き換えとして少量から始める方法が取り入れやすいでしょう。


その際は、タンパク質・脂質・糖質・塩分のバランスに加え、トッピングを含めた1日の総カロリーを考えることが大切です。追加した分だけ主食を調整し、体重や便、毛づや、食欲などの変化を確認してください。


「どの食材をどのくらい加えればよいのか分からない」「最近、体重が変化してきた」といった食事に関するお悩みも、当院へお気軽にご相談ください。その子の年齢や体格、健康状態に合った取り入れ方を一緒に考えていきましょう。



茨城県つくば市・牛久市・土浦市を中心に動物診療を行う

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