子犬や子猫は風邪をひく?かかりやすい病気をご紹介|茨城県つくば市の『さくま動物病院』

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2024/03/12

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子犬や子猫は風邪をひく?かかりやすい病気をご紹介

子犬や子猫は体力や免疫力がまだ十分ではないため、大人の犬や猫に比べて病気にかかりやすい傾向があります。また病気が進行してしまうとすぐに衰弱し命に関わることもあるため、新しく家族に迎えたばかりの頃は特に注意が必要です。

今回は、子犬と子猫がかかりやすい病気について解説します。

子犬・子猫は病気にかかりやすい

子犬や子猫には、生まれた直後は母親からの移行抗体がありますが、この抗体は生後2ヶ月頃から徐々に消失してしまいます。さらに子犬や子猫の時期は体力が低く、また自身の免疫機能も十分ではないため、細菌やウイルスや寄生虫などの感染が容易に起こってしまいます。

子犬がかかりやすい病気と症状

子犬がかかりやすい病気には、主に次のようなものがあります。

<犬伝染性気管支炎(ケンネルコフ)>
アデノウイルスやパラインフルエンザウイルス、細菌などの感染により、乾いた咳や鼻水、目やになどの症状が現れ、重症化すると肺炎が引き起こされます。

<犬ジステンパーウイルス感染症>
発熱やせき、くしゃみが見られ、重症化するとけいれんなどの神経症状を起こします。死亡率の高い疾患のため、回復しても神経症状が残る場合もあります。

<犬パルボウイルス感染症>
下痢や血便、嘔吐、発熱などの症状が現れ、重症化すると命の危険もあります。

<犬伝染性肝炎(アデノウイルス感染症)>
発熱や肝炎による下痢、嘔吐などが見られ、重症化すると急死してしまう可能性もあります。

<犬コロナウイルス感染症>
症状が現れないこともありますが、子犬では下痢や嘔吐などの消化器症状が見られます。また犬パルボウイルスや細菌との混合感染が起こると重篤化し、死に至ることもあります。

子猫がかかりやすい病気と症状

子猫がかかりやすい病気には、主に次のようなものがあります。

<上部呼吸器感染症(猫ウイルス性鼻気管炎・猫カリシウイルス感染症)>
目やにや鼻水、くしゃみが見られます。

<猫汎白血球減少症>
猫のパルボウイルスの感染で発症し、発熱や嘔吐、下痢などの症状が現れます。白血球が減少するため、体の抵抗力が低下して死に至る場合もあります。

<猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)>
感染初期には発熱や下痢などの症状が見られますが、その後数年~10年以上無症状で過ごすことも多く、発症しないこともあります。発症すると口内炎や鼻炎などが見られ、また免疫力が低下するため様々な感染症にかかりやすくなり、腫瘍ができる場合もあります。発症すると、ほとんどの場合数ヶ月で亡くなってしまいます。

<猫コロナウイルス感染症>
猫腸コロナウイルスは毒性が低く、下痢や嘔吐、食欲不振が見られますが無症状であることも多くあります。
一方で、猫腸コロナウイルスが体内で猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIP)に変異すると毒性が強くなり、突然元気や食欲がなくなり、発熱や貧血、腹水の貯留、神経症状、呼吸困難などの症状が現れます。発症すると短期間のうちに死に至ります。

子犬・子猫が病気になったときの対処法

子犬や子猫に何らかの症状が見られた場合には、様子を見ずにすぐに動物病院を受診しましょう。
受診の際には、「いつから、どんな症状が見られているか」を詳しくお話しいただくと治療の助けになりますので、あらかじめ記録しておくと良いでしょう。

予防法

子犬や子猫がかかりやすい病気の多くは、生活環境を整える、適切なワクチン接種や予防薬の投与を行うことで防ぐことができます。
子犬や子猫を迎えたら、まずは動物病院で健康診断を受けるとともに、ワクチン接種などについても獣医師に相談しましょう。

まとめ

子犬や子猫は免疫力や体力が未熟なため病気にかかりやすく、また発症すると重症化してしまうことも少なくありません。
子犬や子猫を家族に迎えた際には健康診断やワクチン接種を行うとともに、もしも愛犬や愛猫の様子に異常が見られた場合には、様子を見ず早めに動物病院を受診するようにしましょう。